個室とはまた違う、自分だけの落ち着ける居場所が「ヌック」です。
小さな心地よい居場所「ヌック」
「ヌック」とは
「ヌック」とは、広い空間の中に作られた、小さくて落ち着くコーナーのこと。語源には諸説があり、「イングルヌック」という暖炉に隣接して囲まれた空間が始まりという説やスコットランド語の「neuk(隅)」からという説があります。現在は「親密さや暖かみを感じるコーナー」という意味で使われています。
ホッとする「個の居場所」が欲しいなら
現代の家は強い構造と高い断熱性のおかげで、広くて開放的な空間が作れるようになりました。しかし、ただ広いだけの空間には落ち着かなさを感じる方も多いのではないでしょうか。そんな時にこそ、小さくても落ち着ける居場所「ヌック」が活躍。程よくこもれる空間を作りたいときに役立つアイデアです。
「ヌック」の設計ポイント
「ヌック」は広さ・座り方・窓のあるなし・天井の高さなどで印象を変えられます。広さは約一帖からでも可能で、あえて狭くすることで落ち着き感を出すことができます。ベンチファニチャーを使えばすぐに腰掛けられて便利な上、収納としても利用可。開放感を出したい、狭さを感じさせたくない場合には「窓あり」、落ち着きたい場合は「窓なし」、おこもり感を強めたいなら天井を低くするのがオススメです。
【Case1】リビング×ヌック
リビングの中心から少し外して設けることで、家族とゆるやかに繋がりつつ、自分だけの作業に没頭できる場所に。写真の事例ではおこもり感を出すために、天井を低くしています。手触りのよい敷物やクッションを置いて、読書、お昼寝などにも。
【Case2】廊下×ヌック
廊下のような細長い空間にも、ヌックは設置可能です。幅が狭いからこそプライベート感を出しやすいなどのメリットが。写真のようにデスクコーナーに隣接させると、勉強などの合間の気分転換に役立ちます。
【Case3】ダイニング×ヌック
ダイニング内に設けることで、カジュアルな軽食スペースとして利用可能。朝食やブランチ、おやつの時間が雰囲気のあるリラックスタイムに。