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2024.08.01

ZEH(ゼッチ)住宅とは?認定基準や補助金制度を解説

目 次

ZEH(ゼッチ)住宅をご存知ですか?ZEHとは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称。高い住宅性能や高効率設備、再生可能エネルギー(太陽光発電)を組み合わせることで、実質的なエネルギー収支をゼロにする住宅です。この記事ではZEH住宅のメリットや認定基準、補助金制度について解説します。

この記事のポイント

  • ・ZEHは省エネ+創エネでエネルギー収支がゼロになる住宅
  • ・従来の省エネ基準よりも高い水準が設定されている
  • ・ZEH住宅を新築する際に補助金制度を利用することも可能

ZEHとは?

「ZEH(ゼッチ)」とは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称。省エネと創エネを組み合わせ、実質的なエネルギー収支がおおむねゼロになる住宅です。具体的には、断熱性能の向上や高効率の省エネ設備を導入することで消費エネルギーを少なくする「省エネ」を実現するとともに、太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用してエネルギーを創り出す「創エネ」によって、年間のエネルギー消費量が実質的にゼロもしくはそれ以下になることを目指します。既存の「平成28年省エネ基準」よりも高い住宅性能が定められています。

近年、ZEH住宅の認知度は高まっています。(株)リクルートの調査によると2023年に注文住宅を建築・検討した人のうち「ZEHの名前だけは知っている」もしくは「内容まで知っている」と回答した人は合わせて約8割に達し、調査開始以来最高となりました。そのうち約4割の人が実際にZEHを導入したそうです。

出典:2023年 注文住宅動向・トレンド調査│株式会社リクルート
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20231116_housing_01.pdf

ZEHのメリット

ZEH住宅にはどのようなメリットがあるのでしょうか?確認していきましょう。

①住まいの快適性が向上する

ZEH住宅は断熱性能が高く、夏涼しく冬暖かい快適な住み心地が実現します。また、冬場の結露が起きにくくなるため、窓掃除の手間が減りメンテナンスが楽になります。

②光熱費を削減

ZEH住宅を導入することで、毎月の光熱費を減らすことが可能です。実際にZEH住宅を建築した人を対象にした調査によると、平均7,754円/月の光熱費削減になったと実感しているそうです。初期費用はかかりますが、長期的には大きな節約が期待できます。
出典:2023年 注文住宅動向・トレンド調査│株式会社リクルート
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20231116_housing_01.pdf

③災害時にも頼りになる

ZEH住宅は、災害時にも強い味方になります。太陽光発電システムを搭載することで、災害による停電時にも電力を創り出すことができます。また、住まいのエネルギー効率が高いため、少ない電力でも生活に必要な機能を維持しやすいです。

④健康な暮らしを送れる

ZEH住宅は、高断熱仕様によって室温が安定するため、ヒートショック(急激な温度変化による血圧の乱高下)による健康被害の予防に有効です。冬場の入浴時に多い心筋梗塞や脳卒中のリスクを低減することができます。また、高気密・高断熱の住まいに暮らすと、喘息やアレルギーの症状が緩和できるというデータもあります。

出典:省エネ住宅でかなう健康&快適生活│国土交通省|https://www.mlit.go.jp/shoene-jutaku/health-effects/

ZEH住宅の基準

一戸建てにおける「ZEH」の基準には、下記の3種類があります。

  • ・ZEH(ゼッチ)
  • ・Nearly ZEH(ニアリー ゼッチ)
  • ・ZEH Oriented(ゼッチ オリエンテッド)

基本的に「ZEH」の基準がベースとなります。「Nearly ZEH」と「ZEH Oriented」は地域による気象条件や立地による日照条件を考慮して、基準を緩和したものです。

ZEH(ゼッチ)

下記の①〜③すべての基準を満たす必要があります。

①地域に応じた強化外皮基準

住宅の外皮(外壁や窓など)の断熱性能を強化し、地域ごとに定められたUA値を満たすこと。UA値は外皮平均熱貫流率とも呼ばれ、数字が小さいほど断熱性能が高いことを示す指標です。地域とは、積雪量や年間日射量などにより5つに区分されます。

②20%以上の一次エネルギー消費量削減

高効率の省エネ設備を導入し、エネルギー消費量を基準よりも20%以上削減すること。

③合計100%以上の一次エネルギー消費量削減

エネルギー消費量と再生可能エネルギーを合わせて、エネルギー消費量を実質ゼロにする、もしくはそれ以上削減すること。

Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)

寒冷地や多雪地域、年間日照時間が短い地域を対象とした基準です。①②の基準はZEHと共通ですが、合計エネルギー消費量の削減量を75%以上に緩和しています。

①地域に応じた強化外皮基準
②20%以上の一次エネルギー消費量削減
③合計75〜100%未満の一次エネルギー消費量削減

ZEH Oriented(ゼッチオリエンテッド)

都市部の狭小住宅など、日照が期待できない立地を対象とした基準です。①②はZEHと共通ですが、太陽光発電設備を搭載していない住宅も対象となります。

①地域に応じた強化外皮基準
②20%以上の一次エネルギー消費量削減

ZEHの補助金制度【2024年度(令和6年)】

ZEH住宅を新築する際、一定の要件を満たしていれば「ZEH支援事業」を利用することが可能です。ZEH補助金は住宅の省エネ性能によって大きく2種類に分かれており、助成金額も異なります。また、制度の内容は実施年度により変わることがあるので注意しましょう。

支援事業「ZEH(ゼッチ)」

支援事業「ZEH」では55万円/戸の補助金を受けることができます。

おもな要件は下記のとおりです。

●戸建住宅におけるZEHの定義を満たす

●認定ZEHビルダー/プランナーが建築・設計・販売する住宅

支援事業「ZEH+(ゼッチプラス)」

通常のZEH住宅の要件にあてはまり、かつ下記の条件を満たす住宅は「ZEH+」および「Nearly ZEH+」として、100万円/戸の補助金を受けることができます。

●戸建住宅におけるZEHの定義を満たす(ZEHと共通)

●認定ZEHビルダー/プランナーが建築・設計・販売する住宅(ZEHと共通)

●省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減

●下記3要素のうち2つ以上を導入する

  • ・外皮性能の更なる強化
  • ・高度エネルギーマネジメント
  • ・電気自動車(PHV車を含む)を活用した充電設備または充放電設備

「ZEH+ハイグレード仕様」

ZEH+の要件を満たす住宅で、断熱等性能等級6以上の外皮性能を持ち、かつ設計一次エネルギー消費量(再生可能エネルギー等を除く)を基準から30%以上削減した場合は、「ZEH+ハイグレード仕様」となり選択要件に応じた補助額が加算されます。

追加補補助金

ZEHおよびZEH+の住宅で追加補助設備を導入する場合は、対象設備の種類ごとに定められた補助額が加算されます。

出典:2024年の経済産業省と環境省のZEH補助金について|https://zehweb.jp/assets/doc/zeh06_pamphlet1.pdf

ZEH補助金のおおまかな流れ

ZEH補助金の大まかな流れを確認しましょう。要件の詳細やスケジュールは年度によって異なる場合があるため、制度を確実に利用するためにはビルダー/プランナーへの早めの相談がおすすめです。

 

1. ZEH認定ビルダー・プランナーに相談

ZEH支援事業は、ZEHビルダー/プランナーとして認定されている建築業者が手掛ける住宅が対象です。申請対象者は建築主ですが、手続きは基本的に業者が代行します。

 

2. 設計・補助金の申請

ZEH基準を満たすように住宅の設計を行います。外皮性能やエネルギー削減率等を算出し、必要な書類を揃えて補助金申請を行います。

 

3. 補助金の審査

提出された申請書類を確認して、設計がZEH基準を満たしているか、補助金の要件を満たしているかが審査されます。

 

4. 交付決定・着工

補助金の審査が通ったら、工事に着手します。

 

5. 完了実績報告の提出

住宅の建築工事が完了したら、書類を揃えて完了実績報告を行います。

 

6. 入金

完了実績報告の提出後、数ヶ月ほどで補助金が振り込まれます。

ほかの補助金制度と併用できる?

補助対象が重複する制度や、国庫を財源とする制度でなければ、ZEH支援事業とほかの補助金制度を併せて利用することができます。

 

まとめ:ZEH基準のエコで快適な住まいづくり

ZEH住宅は地球環境に優しく、快適で健康な暮らしを実現できる住まい。ウィザースホームでは、太陽光発電を標準仕様とし、高気密高断熱仕様の住宅を提供するZEH認定ビルダーです。毎日をエコで快適に、万が一の災害時にも頼りになる、ZEH基準の住まいづくりを始めてみませんか?

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