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2024.02.06

鳥と暮らす家、安全&快適な部屋をつくるポイント

目 次

犬や猫に次いで人気のペットが、インコやオウムなどの鳥類。「犬のように散歩をさせる必要がない」「初期にかかる費用が比較的少ない」、といった理由があるようです。この記事では、愛鳥を思わぬ事故から守るための注意点や、鳥と過ごす毎日を快適にするための住まいづくりのポイントをご紹介します。

鳥の事故・中毒を防ぐための注意点

大切な鳥を事故や中毒から守るためには、鳥の習性を知り、いくつかのポイントに気を配る必要があります。安心・安全な生活空間を作るためのコツを確認していきましょう。

迷い鳥、迷子を防ぐ

愛鳥を“迷い鳥”にしないようにしましょう。迷子が起きやすいタイミングのひとつが、ケージから出して室内を自由に飛び回らせる「放鳥」を行っているとき。「窓が開いていると気付かずに放鳥してしまった」、「放鳥していると知らない家族が窓を開けてしまった」、「来客があり玄関ドアを開けた」、といったケースです。好奇心から飛び出してしまい、多くの鳥がそのまま帰れなくなってしまいます。

近年の住まいは扉の少ない開放的な間取りが人気ですが、鳥と暮らす家では玄関との間に扉を設け、放鳥時に閉められるようにすると安心です。窓は網戸を閉めていても、鳥が網に突進して突き破ったり、かじって穴を開けてしまったりするケースもあります。網戸にゆるみや傷みがないか日頃から点検しておき、鳥から目を離さないようにしましょう。放鳥の際には窓を完全に閉めておくのがおすすめです。

挟まり事故を防ぐ

鳥が安全に過ごせるように、家具の選び方にも配慮しましょう。小型の鳥が放鳥時に家具の隙間に挟まり、骨折してしまう事故があります。特に飛ぶことに不慣れな幼鳥は注意が必要です。造作家具なら、壁との間にすき間ができないため、挟まり事故のリスクを減らすことができます。また、すき間に羽毛やホコリが溜まらないため、掃除しやすくなるというメリットも。そのほか、リクライニング家具の可動部に挟まれるケースもあるので、鳥の居場所を確認しながら使いましょう。

感電・漏電事故を防ぐ

鳥のくちばしは人間の爪と同様に日々伸びるため、止まり木やおもちゃをよくかじります。その延長で、電気コードをかじることもあるため注意が必要です。ケーブルカバーや配線モールでコードを保護し、感電や漏電事故を防ぎましょう。大型の鳥はかじる力も強いため、金属製のカバーがおすすめです。

中毒事故を防ぐ

毒性を含むものを鳥が口にしてしまい、中毒に陥ることがあります。観葉植物のなかにも、鳥に有害な種類があるので注意しましょう。代表的なものとしては、サトイモ科の植物(ポトス、モンステラなど)があります。そのほかカーテンウェイト(カーテンの裾に入れる重り)や、釣りに使用する重りなどに鉛が含まれることがあり、金属中毒の原因になることも。鳥は化学物質にも敏感なので、海外製のペット用品など、安全性に確信が持てない物は与えないようにしましょう。

接触事故を防ぐ

吹き抜けなどの高い天井に設置されることが多いシーリングファン。回転するシーリングファンに鳥が接触し、怪我をするケースがあります。その空間で放鳥する場合はもちろんですが、たとえほかの部屋で放鳥する場合でも、念のためファンの運転を停止すると安心です。また、大きなガラス窓の存在に気付かずに衝突してしまうケースもあるので、カーテンを閉めておきましょう。

鳥と暮らす部屋を快適にするポイント

鳥にとって快適な空間は人間にとっても快適です。鳥との毎日を心地よくする住まいづくりのポイントをご紹介します。

空気環境を整える

ペットの鳥の多くは南国原産のため寒さに弱いです。エアコンでの室温調整を基本に、必要に応じてペット用ヒーターも併用しましょう。また、鳥はほかの動物に比べて空気汚染に敏感です。タバコの煙、フッ素加工した鍋の空焚き、消臭スプレーの使用は、鳥がいる空間では要注意です。また、近所の家で外壁塗装を行っているとき、外から入ってきた空気で中毒を起こすケースもあるため、作業中は換気を控えたほうが良いでしょう。全館空調なら、室内を快適な温度に維持しつつ、窓を開けずに高性能フィルターを通したキレイな空気に入れ替えることができます。

掃除しやすい環境にする

鳥は基本的にトイレのしつけができません。そのため放鳥時にフンを落とすことがあります。そのほか、抜けた羽毛や脂粉(粉状の分泌物)も落ちるため、掃除しやすい環境を整えましょう。インテリアはシンプルにまとめ、水拭きできない家具はできるだけ置かないようにすることをおすすめします。無垢材の床は美しい質感が魅力的ですが、フンのシミが目立ちやすいため、水拭きのしやすさを優先したほうが良いかもしれません。引き戸は上吊りタイプを選ぶと、床にレールがないので掃除がしやすくなります。カーペットやラグを敷く場合は、自宅で洗えるものがおすすめです。

吹き抜けは天井が高く自由に飛びまわることができますが、照明器具や窓枠に留まってなかなか降りてこなくなる場合もあります。また、飼い主の手が届かない場所でフンをすると掃除できなくなってしまうため、鳥の動線も考慮した設計をしましょう。

防音・遮音性を重視する

鳥は興奮しているとき、人間と同様に声が大きくなります。なかでも大型のインコやオウムは鳴き声もかなり大きく、周囲に響き渡るような雄叫びをあげることも。そのため、近隣住宅との距離が近い場合は、防音対策を講じたほうが良いでしょう。防音ケージを用意するという方法もありますが、住まい全体を高気密・高断熱にすると防音効果も高まり、より安心して暮らすことができます。

ケージの場所を想定した間取りを考える

鳥のケージは室温が安定し、夜は暗く静かに過ごせる場所に置きましょう。明るい時間が長すぎると発情を促し健康上のリスクが高まるためです。昼間と夜間とで置き場所を変えるという方法もあります。また、鳥に最適な環境を整えるために専用の「バードルーム」を作るという選択肢もあります。

【建築実例】インコと暮らす家

こちらは、インコと暮らす住まいの建築実例。「愛鳥のケージをどこに置くか」を第一に考えながら、間取りの計画を立てました。アフリカ原産で寒さに弱いコザクラインコですが、高気密・高断熱の住宅性能と全館空調により、24時間365日快適な空気環境で過ごせます。

「極力物を置かない」というコンセプトで、シンプルにまとめたLDK。リビング〜洗面室〜玄関が行き止まりのない回遊動線の間取りですが、玄関との間は引き戸で間仕切りできるため、放鳥時も安心です。

まとめ:鳥と暮らしやすい、理想の住まいをつくろう

愛鳥の迷子を防ぎ、思わぬ事故・中毒を防ぐための注意点やポイントをご紹介しました。鳥にとって快適な環境は、飼い主さんにとっても快適な住まいです。もちろん、この記事に書かれたことが絶対というわけではなく、鳥の種類や性格によって、必要な対応が異なってくることもあるので、愛鳥と対話しながら柔軟に対応してください。鳥との暮らしをもっと素敵にする、こだわりが詰まった住まいづくりをしてみませんか?

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