「ダブル断熱」をご存知ですか?マイホーム建築を考えるとき、断熱性を重視している方は多いはず。「ダブル断熱」とは、一般的な断熱方法とどのように違うのでしょうか。この記事では住まいの性能を高めるダブル断熱の、メリット・デメリットや注意点を解説します。
この記事のポイント
- ・近年、住まいの断熱性能の需要が高まっている
- ・ダブル断熱は充填断熱+外断熱によりUA値が向上する
- ・より高い断熱性能の住宅を求める人におすすめ
W断熱(ダブル断熱)とは
近年、住宅の省エネ基準が強化される中で、住宅の断熱性能を高めることが重要視されています。住宅の断熱性能は、外壁や天井、床などの「外皮(がいひ)」部分からどれだけ熱が逃げるかによって決まります。その中でも面積が大きい外壁は、断熱性を向上させるうえで大きなポイントです。
一般的な住宅では柱と柱の間に断熱材を入れる「充填断熱(内断熱)」が採用されています。前提として、壁をさらに厚くして断熱材を増やせば、断熱性能を向上できます。ただ、施工上の制約から際限なく厚みを増やすことはできません。そこで注目されているのが、外張り断熱(外断熱)をプラスして二重に断熱する「ダブル断熱」です。従来の充填断熱(内断熱)に加えて、建物の外側を断熱材で覆うため、熱損失を少なくして住宅全体の断熱性を高めることができます。
ダブル断熱が注目されている理由
近年、住宅の省エネ基準が強化されており、2022年度には断熱等級5・6・7が新設されました。さらに2025年度には断熱等級4、2030年度には断熱等級5が新築住宅において義務化される予定です(※)。昨今の電気代高騰や、ヒートショック予防の観点からも、断熱性の高い住まいが求められています。
※等級5までは定められた「仕様基準」で施工すれば、個別のUA値計算は不要です。
断熱等級は数値が高いほど性能が高いことを示します。住宅の断熱性は熱の逃げやすさを示す「UA値(外皮平均熱貫流率)」で評価され、全国を8つに分けた地域ごとに、断熱等級を決めるUA値が定められています。
関連記事:UA値とは?断熱等級の基準と家づくりのポイントを解説
ダブル断熱のメリット
より高い断熱効果・省エネ性能
ダブル断熱は住まいのUA値(外皮平均熱貫流率)を低くして、夏涼しく冬暖かい住宅に。冷暖房の効率が向上するため、光熱費を削減できます。ウィザースホームの住まいは標準仕様でも断熱等級6を実現しており、十分に高い断熱性能を確保していますが、さらなる高性能を目指したい方には断熱等級7相当のダブル断熱もご選択いただけます。
健康的な生活環境
断熱性能が高い住まいは室音を快適に保ち、部屋間の温度差が小さくなることで、ヒートショックのリスクが軽減されます。また、室内の結露やカビの発生も抑えることができ、快適な環境を保ちやすくなります。
資産価値の向上
結露の予防は住む人の健康だけでなく、建物の劣化を防ぐ効果もあるため、住宅の健康寿命を伸ばす効果も期待できます。さらに、高性能な住宅として要件を満たせば、建築時に国や自治体の補助金や税制優遇の対象となり、資産価値の向上につながります。
ダブル断熱のデメリット
建築コストが高い
ダブル断熱は充填断熱(内断熱)に加えて外張り断熱を施工するため、建築コストが高くなります。住まいの性能が要件を満たせば補助金や税制優遇が利用できる場合もあるため、予算やライフプランに合わせて検討してください。
設計が難しい場合がある
ダブル断熱は、外張り断熱の分だけ壁が厚くなります。ウィザースホームでは、通常の2×6工法に比べて10cmの厚みがプラス。そのため、住宅密集地や狭小地などで敷地に余裕がない場合は、建物の設計やプランニングに工夫が求められる可能性があります。
ダブル断熱のポイントと注意点
住まい全体の断熱が重要
ダブル断熱にさえすれば安心、とは必ずしも言い切れません。そもそもの断熱設計が不十分だと、どれだけ断熱材を厚くしても十分な効果が得られなくなります。壁の断熱だけでなく、窓・床・天井など外気に接する部分の断熱もポイントです。特に窓は熱が最も逃げやすい部位のため、不必要に大きな窓を設けないことも断熱性能を高めるためには重要です。
また、気密性も重要です。気密性とは、住宅の隙間をなくすことで室内と屋外の空気の出入りをどれだけ抑えられるかを示す指標。高気密であるほど冷暖房効率が高く、結露やカビを防ぎやすくなります。
ウィザースホームの断熱仕様
ウィザースホームでは、標準仕様でも断熱等級6に相当する高い断熱性能を実現しています。さらに、高性能な住まいを求めるお客様には、ダブル断熱を採用し断熱等級7を可能にするプレミアム断熱DXもご用意。住まいに求める性能やご予算に合わせて、最適な断熱グレードをご選択いただけます。
まとめ:高断熱の住まいで快適な毎日を
ダブル断熱で住まいの断熱効果を高め、冬暖かく夏涼しい快適な空間を実現することが可能です。省エネや健康面、快適性などのメリットも多い一方、建築コストのアップや一部設計上の制約などのデメリットもあります。初期コストとランニングコスト、そしてご家族の暮らしやすさを総合的に検討することが大切です。
ウィザースホームでは、標準仕様の「プレミアム断熱」でも断熱等級6を達成しており、さらに高い断熱性能を追求したい方にはダブル断熱「プレミアム断熱DX」のご提案も可能です。モデルハウスでは、どちらの断熱モデルも体感いただけますので、ご自身に合った断熱プランをお確かめください。
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