朝の忙しい時間、室内を行き来するたびに「もっとスムーズに動けたら…」と感じたことはありませんか?家事は毎日のことだから、ムダな動きを減らし、効率よくこなしたいもの。そこでポイントとなるのが「家事動線」です。この記事では、家事の時短と効率アップを叶える間取りの工夫や、設計のポイントを解説します。
家事動線の良い間取りとは?
家事動線とは、家事を行う際に移動する経路のこと。動線を考えずに家づくりをすると、無駄な移動が増えて家事がしづらくなりがちです。一方、家事動線が良い間取りにすると、家事に費やす時間や手間を減らすことができます。具体的なメリットは下記の通りです。
家事のストレスを軽減
家事動線が悪いと「手間がかかる」「面倒くさい」というプチストレスの原因になり、モチベーションも下がってしまいます。家事動線が良い間取りにすれば無駄な移動がなくなるため、家事がぐっとラクになるでしょう。
家事の時短につながる
家事動線が整っていると、洗濯や掃除、料理などを効率良くこなせるため、家事にかける時間を短縮できます。タイパ(タイムパフォーマンス)を高めて、自分や家族のための時間が増えるはずです。
子育てと家事の両立がしやすい
小さなお子様を育てる家庭では、家事をしつつも見守りや声かけが欠かせません。家事動線の工夫と視線を考慮したプランニングにより、子育てと家事の同時進行がしやすい間取りにすることができます。
家事動線を良くする間取りのポイント
家事動線をスムーズにするための具体的なポイントを確認してみましょう。
回遊動線を取り入れる
回遊動線とは、室内をぐるりと一周できるように設計された動線のことです。行き止まりがなく複数のルートで移動できるため、行ったり来たりすることなく効率的に移動できます。
- 例:洗面室を回遊動線にすると、朝の忙しい時間帯でも家族がすれ違いやすくなり、渋滞を防ぐことができます
ながら家事”をしやすい配置にする
忙しい毎日では、家事にじっくり取り組むよりも、複数の家事を同時進行することが多いもの。家事が生じる水回り(キッチン・浴室・ランドリールームなど)をまとめて配置すると、“ながら家事”がしやすくなります。家族構成やライフスタイルに応じた設計をしましょう。
- 例1:キッチンの近くにランドリールームを設ける
- 料理の合間に洗濯機をチェックすることができれば、家事の流れが途切れにくくなります。
- 例2:キッチンからリビングやダイニングを見渡せる間取りにする
- 料理中も子どもに目を配ることができ、家事と育児の両立がしやすくなります。
収納と動線をセットで考える
収納は単に大容量であれば良いというわけではなく、物の片付けやすさや取り出しやすさが大切です。そこで、スムーズな動線に沿った場所に収納を配置することで、いつも片付いた状態を保ちやすくなります。
- 例1:玄関のクローク
- 玄関にクロークを設ければ、帰宅時にすぐにコート類を掛けることができ、室内に花粉やホコリを持ち込まずに済みます。また、毎日使うバッグなどの定位置を決めることで、忘れ物の防止にも有効です。
- 例2:キッチン横のパントリー
- キッチンのそばに大容量のパントリーを設ければ、食料品や日用品のストックなど、買い物した荷物をスムーズに片付けることができ、必要なときにすぐに取り出すことができます。
- 例3:ランドリー+クローゼット
- ランドリールームの隣にクローゼットを設ければ、洗濯→干す→しまうの流れが最短になります。クローゼットは、衣類をたたむ手間を減らした「掛ける収納」がおすすめです。
動線を短くする
家事動線を効率的にするためは、移動距離を短くすることが大切です。特にキッチン・洗面室・浴室・ランドリールームといった水回りを集中させると、洗い物や洗濯・お風呂掃除などを連続して行えるため、家事の時短につながります。
曲がり角を少なくする
家事動線の設計では、単なる距離だけでなく移動のしやすさもポイントです。必要な空間同士がスムーズにつながるように意識して、曲がり角や段差が少ないシンプルな動線にしましょう。
家事動線が良い間取り実例4選
【実例1】回遊動線のランドリー
こちらの事例は、洗濯動線を集約した間取りです。ぐるりと回遊しながら、脱衣→洗濯→乾燥→収納という一連の作業を効率的に行えます。洗濯機で洗った衣類を乾燥機や室内干しで乾かし、乾燥したら隣のファミリークロークへ。家族全員の下着・部屋着・タオル類をカゴに分けて収納しているため、お風呂上がりの着替えを自分で選ぶことができます。
【実例2】玄関からキッチンへ直行できる動線
こちらの玄関は、廊下(間取り図右手)へ進む動線に加えて、キッチンへ直行する動線を設けた事例です。玄関横に土間続きのシューズクロークを設け、靴のほかにもスポーツ用品を置いたり、脱いだ上着を掛けたりできるように。その先はキッチンへつながっているため、まとめ買いした食材を玄関から直接へ運び込むことができます。
【実例3】洗濯動線を最短に
広々とした洗面室兼ランドリールームの事例です。洗濯物を畳んだりアイロン掛けしたりする際に便利な、幅広の作業台を設置しました。乾いた衣類は、隣のウォークインクローゼットへ効率よくしまうことができます。
【実例4】家事の同時進行がしやすい動線
洗濯まわりの家事が完結するランドリールームです。ガス乾燥機とハンガーバーのほか、汚れ物の下洗いに便利なスロップシンクや大きめの作業台も設けています。奥のドアでLDKへつながるため、家事の同時進行が効率的に行える間取りです。
まとめ:家事動線の良い間取りで、暮らしを快適にしよう
家事動線の良い住まいは、毎日の家事がラクになり暮らしの快適度が向上します。 間取りの設計は家族構成やライフスタイルに合わせることが大切です。ウィザースホームでは、無料のプラン相談会やモデルハウス見学を実施しています。「こんな家事動線を実現したい」「より具体的な話を聞いてみたい」といったご要望がありましたら、ぜひお気軽にご参加ください。家事動線の良い効率的な間取りの家で暮らしてみませんか?