CASE 160 神奈川県　T様邸

T様ご一家は、ご夫婦とお子様の3人家族。以前は賃貸マンションにお住まいでしたが、お子様の進学を機に、家族のライフスタイルに合った家を注文住宅で建てようと決意しました。ホームパーティーがお好きなご主人の 希望で叶えたのは「BBQを楽しめる開放的な屋上」。また、住宅密集地のため、プライバシーを守りつつ室内の明るさを確保することが課題でしたが、中庭テラスを囲むコの字型プランで解決。隣家に面した窓を最小限にとどめながら、屋上やテラスからの自然光が室内に導かれるように設計することで、明るく心地よい空間を実現しました。また、共働きのご夫婦が忙しい毎日を効率的に過ごせる工夫も随所に盛り込んでいます。

開放的な屋上は、仲間と一緒にBBQを楽しんだり、寝転がって流星群を眺めたり、テントを張ってお昼寝をしたりと、休日をのびのび過ごすための空間です。壁を高めにしてあるため、近接する住宅からの視線を気にせず 過ごせます。

コの字型プランにより住まいの中心に設けたテラス。近接する住宅からの視線を遮りつつ、室内の隅々に自然光をもたらします。外からの視線が届かないため、テラスの窓にはあえてカーテン類を設けていません。

引き戸を透明ガラスにしたことで、テラス まで見通すことができる玄関。柔らかな自然光が届き、空間の広がりが感じられます。壁にはニッチを設け、お気に入りの雑貨をディスプレイできるアイポイントに。造作ベンチに座って、靴をラクに脱ぎ履きできます。

玄関横に設けた大容量のシューズクローゼット。家族全員の靴のほかにバイク用品やスポーツ用品も収められ、脱いだ上着もそのまま掛けられます。シューズクローゼットを進むとキッチンにつながる回遊動線となっており、まとめ買いした食材を玄関から直接キッチンへ運ぶこともできます。

通路でぐるりと囲む回遊動線のキッチンは、家族がスムーズに行き来できます。ダイニングテーブルを横並びに配置して、配膳や片付けの動線を最短に。収納はワンアクションで取り出しができるよう、オープン棚を多く採用しています。

リビングの正面に濃いグレーのクロスを貼り、空間を引き締めるアクセントに。横幅いっぱいに設けた造作のテレビ台は、コレクションの飾り棚も兼ねています。上部に仕込んだ間接照明をつければ、おだやかな雰囲気を演出します。

洗面室と脱衣所の間に設けたランドリールーム。物干しバーとアイロン掛けのための作業台を設け、脱ぐ〜洗う〜干すという洗濯の家事動線を集約しました。2階まで着替えを取りに行かずに済むよう、作業台の下に部屋着・パジャマ・下着等を収納しています。

屋上の壁に設けた窓から、2階ホールに降り注ぐ自然光。絶妙な配置や大きさの窓（写真の右上）や室内窓（写真の左上と左下）を設置することで、屋上からの自然光が室内窓の先にある書斎やLDKにまで降り注ぎ、住まいを内側から照らします。

ご主人の寝室は、重厚感のあるアジアンリゾート風に仕上げました。インテリアはダークトーンでまとめ、照明は明るさを抑えめに。天井にシーリングファンを設け、ゆったりとした雰囲気を演出しています。

寝室奥にあるスキップフロアは、秘密基地のようなおこもり感のある書斎。天井を木目で仕上げて、屋根裏のような印象に。室内窓を通して、屋上から光が差し込みます。

奥様の寝室は、白を基調とした北欧モダンインテリアで爽やかに仕上げました。夜勤明けでもぐっすり眠れるよう、あえて窓を小さくしています。奥にあるウォークインクローゼットは出入りしやすいように扉を設けず、寝室側から服が見えないようにレイアウトしました。

洋服をたくさんお持ちの奥様。寝室は コンパクトにまとめ、その分クローゼットを広く確保しました。洋服をハンガーに掛けたまましまえるようになり、たたむ手間が省けます。お持ちの服をすべて見渡せることでコーディネートが考えやすくなり、うっかり似た服を購入してしまうことがなくなったそうです。

白いパウダーフェイスタイルで統一したシンプルでスッキリとした外観。耐久性が高い総タイル貼りなので、長期間変わらぬ美しさを保てます 。住宅密集地のため窓の数を最低限に抑えただけでなく、隣家の窓と重ならないよう入念に配置を調整し、周囲と視線が合わないようにしました。同時に、必要十分な採光を確保できるように配慮し、明るい室内空間も実現しています。